子どもが小学校に入学すれば育児は少し楽になると思っていたものの、実際に小学生になると想像以上にしんどいと感じるワーママは少なくありません。
保育園時代とは異なる小学校のタイムスケジュールに戸惑い、これまでの働き方を見直すべきか悩むこともあるでしょう。
特にフルタイムで働く場合、帰宅が19時を過ぎてしまうことも珍しくなく、親子ともに負担が増してしまうケースも見られます。
この記事では、小学生の子を持つワーママが直面するリアルな現実と、その乗り越え方について詳しく解説します。
記事のポイント
- 小学生のワーママが直面する小1の壁や小4の壁の正体
- フルタイム勤務におけるスケジュールの実態と悩み
- 帰宅時間が遅い場合の具体的な対処法と工夫
- 親子で無理なく過ごすための働き方やマインドセット
小学生の壁に直面するワーママの現実
- 小学生のワーママがしんどいと感じる理由
- フルタイムワーママが小学生で悩む4つの壁
- 小1の壁と小4の壁で生じる具体的な問題
- 夏休みなどの長期休暇に増える親の負担
- 19時帰宅の小学生ワーママの実態と対策

学童のお迎え時間とか、平日の学校行事とか…。
特に夏休みのお弁当!あれはキツかった(笑)
小学生のワーママがしんどいと感じる理由
保育園時代は「預かってもらう」ことがメインでしたが、小学生になると「教育」の側面が強くなり、親の関わり方が大きく変化します。
これが、多くのワーママが「しんどい」と感じる大きな要因です。
まず、宿題のチェックや翌日の準備のサポートなど、帰宅後に親が対応しなければならないタスクが格段に増えます。
保育園では先生にお任せできていた部分が、家庭の責任へとシフトするためです。
仕事で疲れて帰宅した後に、なかなか宿題に取り掛からない子どもと向き合うことに、精神的な疲労を感じる方も多いでしょう。
また、保育園のように延長保育が充実していないケースも多く、働く時間の調整が難しくなることも挙げられます。
子どもが一人で過ごす時間が増えることへの不安や、友人関係のトラブルなど、精神的なケアが必要になる場面も増えてきます。
このように、物理的な忙しさに加えて精神的な負担が増大することが、小学生のワーママが抱える「しんどさ」の正体と言えるでしょう。
フルタイムワーママが小学生で悩む4つの壁
フルタイムで働き続けるワーママは、小学生の育児において特有の壁に直面しがちです。
ここでは、多くの人が悩みやすい4つのポイントについて解説します。
一つ目は、圧倒的な「時間不足」です。
フルタイムの場合、平日に子どもとゆっくり過ごす時間を確保することは極めて困難になります。
朝は自身の出勤準備と子どもの登校準備に追われ、夜は帰宅後すぐに夕食、入浴、就寝と、息つく暇もないスケジュールになりがちです。
二つ目は、「仕事への影響」です。
小学校の行事は平日の日中に行われることが多く、その都度仕事を休まなければならない場面が出てきます。
また、台風などの災害時や感染症による学級閉鎖などで、急な対応を迫られることも少なくありません。
三つ目は、「子どもへの罪悪感」です。
学童保育で最後の一人になるまでお迎えに行けない、帰宅後に疲れて子どもの話を聞く余裕がないといった状況が続くと、寂しい思いをさせているのではないかと自分を責めてしまうことがあります。
そして四つ目は、「夫との意識差」です。
共働きであっても、学校関連の対応や日々の細かなケアが母親に偏りがちになる傾向があります。
同じようにフルタイムで働いているにもかかわらず、負担が不平等であることに不満を感じるケースも多く見られます。
小1の壁と小4の壁で生じる具体的な問題
小学生の育児には、入学直後の「小1の壁」と、高学年に差し掛かる「小4の壁」という二つの大きなハードルが存在します。
「小1の壁」は、保育園から小学校への環境変化に伴う様々な問題を指します。
例えば、学童保育の開所時間が保育園よりも短いことが多く、朝の送り出しや夕方のお迎えに間に合わないという問題が発生します。
また、入学当初は午前授業が続くため、給食が始まるまでの期間、お弁当作りや預け先の確保に奔走することになります。
新しい環境に馴染めず登校しぶりをする子もおり、親のサポートが不可欠な時期です。
一方、「小4の壁」は、学童保育の利用期限が多くの自治体で小学3年生までとなっていることに起因します。
4年生以降は放課後を一人で過ごさなければならず、安全面の不安や、ゲーム・動画視聴などの時間が長くなることへの懸念が生じます。
さらに、この時期は精神的な発達も著しく、いわゆる「ギャングエイジ」と呼ばれる難しい年頃に差し掛かります。
学習内容も抽象的で難しくなるため、勉強についていけなくなる子も出てきます。
親として学習面や精神面の繊細なサポートが求められるにもかかわらず、仕事で十分な時間が取れないジレンマに陥りやすい時期と言えます。
夏休みなどの長期休暇に増える親の負担
ワーママにとって、小学校の夏休みをはじめとする長期休暇は、普段以上に負担が増す期間となります。
最も大きな負担は、毎日のお弁当作りです。
給食がないため、学童保育に通う場合でも昼食を持参させる必要があります。
暑い時期の衛生管理に気を使いながら、毎日違うメニューを考えるのは想像以上に大変な作業です。
また、学童保育での過ごし方も課題となります。
普段は学校の授業の後に通うため数時間の利用ですが、長期休暇中は朝から夕方まで一日中過ごすことになります。
長時間集団の中で過ごすことに疲れてしまう子や、友達とのトラブルが増える子もいます。
さらに、夏休みの宿題、特に自由研究や読書感想文などの大掛かりな課題は、親のサポートなしでは完了が難しいケースがほとんどです。
仕事が休みの週末にこれらの対応に追われ、親自身が休まる時間がないという状況に陥りがちです。
19時帰宅の小学生ワーママの実態と対策
フルタイム勤務の場合、定時で退社してお迎えに行くと、帰宅時間が19時前後になることは珍しくありません。
19時に帰宅した場合、そこから夕食の準備、食事、入浴、翌日の準備をこなすと、子どもの就寝時間が21時や22時を過ぎてしまうことがあります。
小学生に必要な睡眠時間を確保することが難しくなり、朝起きられないといった悪循環に陥るリスクがあります。
こうした状況を乗り切るためには、事前の準備とタスクの分散が鍵となります。
例えば、夕食は週末に作り置きをするか、朝のうちに下ごしらえを済ませておき、帰宅後は温めるだけの状態にしておくことが有効です。
また、食材の宅配サービスやミールキットを活用して、買い物や献立を考える時間を短縮するのも一つの方法です。
加えて、子ども自身に自分のことを任せていくことも大切です。
帰宅後のルーティン(手洗い、お弁当箱を出す、宿題を広げるなど)を決め、習慣化させることで、親が一つ一つ指示する負担を減らすことができます。
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ワーママが小学生育児を乗り切るための工夫
- ワーママの小学校生活タイムスケジュール例
- 小学生を持つワーママの働き方の見直し
- 夫婦での家事育児分担を見える化する重要性
- 外部サポートサービスや便利家電の積極活用
- 完璧を求めすぎず子供と向き合う時間の確保
- 小学生のワーママライフを前向きに過ごす

うちは夫も協力的だったけど、それでも家電とかファミサポとか、頼れるものには全部頼ってた。
完璧なママより、笑顔のママの方が絶対いい!
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ワーママの小学校生活タイムスケジュール例
小学生の子どもを持つフルタイムワーママの一日は、分刻みのスケジュールになりがちです。
ここでは、帰宅が18時半~19時頃になる一般的なケースのタイムスケジュール例を紹介します。
| 時間帯 | 親の行動 | 子どもの行動 |
|---|---|---|
| 6:00 | 起床・朝食準備・自分の身支度 | 起床・洗顔・着替え |
| 6:45 | 朝食・片付け | 朝食・登校準備の最終確認 |
| 7:30 | 出勤 | 登校 |
| 8:30~17:30 | 勤務 | 学校授業・終了後学童へ |
| 18:30 | お迎え・帰宅・夕食の仕上げ | 帰宅・手洗い・学校からの手紙を出す |
| 19:00 | 夕食・団らん | 夕食 |
| 19:45 | 後片付け・お風呂準備 | 宿題の残り・明日の準備 |
| 20:30 | 入浴 | 入浴 |
| 21:00 | 寝かしつけ・家事の残り | 就寝 |
| 22:00 | 自由時間・翌日の準備 | (就寝中) |
このスケジュールからも分かるように、平日は「こなす」ことで精一杯になりがちです。
ポイントは、子どもが自分でできることを少しずつ増やし、親の負担を減らしていくことです。
低学年のうちはサポートが必要ですが、中学年以降は翌日の準備などを一人で完結できるように促していくと良いでしょう。
小学生を持つワーママの働き方の見直し
「小1の壁」や「小4の壁」に直面し、今の働き方を続けることに限界を感じた場合は、働き方を見直すことも重要な選択肢の一つです。
現在の職場で可能な対策として、まずは時短勤務制度の利用期間を確認してみましょう。
企業によっては、小学校3年生までなど、法定義務を超えて時短勤務を認めている場合があります。
また、フレックスタイム制度やリモートワークが導入されているなら、これらを積極的に活用することで、通勤時間を削減し、学校行事や急なトラブルに対応しやすくなります。
もし現在の職場環境では両立が難しいと判断した場合は、転職も視野に入ります。
より柔軟な働き方ができる企業や、自宅から近い職場を選ぶことで、時間的な余裕が生まれる可能性があります。
場合によっては、一時的にパートタイムやフリーランスといった働き方に切り替え、子どもが手を離れてから再度フルタイムを目指すというキャリアプランも考えられます。
夫婦での家事育児分担を見える化する重要性
ワーママの負担を軽減するためには、夫との協力体制が不可欠です。
しかし、「言わないとやってくれない」「名もなき家事に気づいていない」といった悩みは尽きません。
そこでおすすめなのが、家事と育児のタスクをすべて書き出し、「見える化」することです。
料理や洗濯といった大きな家事だけでなく、「洗剤の補充」「学校からのプリント確認」「上履き洗い」「保護者会の出席」など、細かなタスクもすべてリストアップします。
こうして可視化することで、現状の負担がいかに偏っているかを客観的に共有できます。
その上で、お互いの得意不得意や勤務時間を考慮し、現実的な分担を話し合うことが大切です。
夫に「手伝う」という感覚ではなく、主体的に家庭運営に関わってもらう意識を持ってもらうきっかけにもなります。
外部サポートサービスや便利家電の積極活用
すべてを家族だけで解決しようとせず、便利なサービスや道具を頼ることも賢い選択です。
外部の人的サポートとしては、自治体が運営するファミリーサポートセンターや、民間のベビーシッターサービスがあります。
習い事の送迎や、親の帰宅が遅くなる日の夕食対応などを依頼できれば、時間と心にゆとりが生まれます。
また、家事代行サービスを利用して、週末の作り置きや掃除をアウトソーシングするのも有効です。
初期投資はかかりますが、時短家電の導入も費用対効果が高い対策です。
食器洗い乾燥機、ロボット掃除機、ドラム式洗濯乾燥機は「現代の三種の神器」とも呼ばれ、家事時間を大幅に短縮してくれます。
電気圧力鍋や自動調理鍋を活用すれば、材料を入れるだけで一品完成するため、夕食準備の負担が軽減されます。
完璧を求めすぎず子供と向き合う時間の確保
忙しい毎日の中で最も大切なのは、完璧を目指さないことです。
部屋が多少散らかっていても、夕食が惣菜の日があっても、それで子どもが不幸になることはありません。
むしろ、親が「やらなければならない」ことに追われてイライラしている状態の方が、子どもにとってはストレスになることがあります。
優先順位をつけ、命に関わらない家事は後回しにする勇気も必要です。
そして、どんなに短くても良いので、子どもと向き合う時間を意識的に確保しましょう。
例えば、寝る前の10分間だけはスマホを置き、子どもの話をじっくり聞く時間にする。
それだけでも、子どもは「自分は見てもらえている」という安心感を得られます。
量より質を重視し、リラックスした時間を共有することが親子の信頼関係を深めます。
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小学生のワーママライフを前向きに過ごす
ま と め
- 小1の壁は時間だけでなく精神的な負担も大きい
- 小4の壁では学童終了と精神的変化への対応が必要
- フルタイムワーママは慢性的な時間不足に悩むことが多い
- 長期休暇中の毎日のお弁当作りが大きな負担となる
- 19時帰宅でも朝の工夫などで乗り切ることは可能
- 完璧な家事育児を目指さず優先順位をつける
- 夫婦で家事育児のタスクを見える化し分担する
- ファミリーサポートや民間サービスを積極的に頼る
- 時短家電を導入して物理的な家事時間を減らす
- 働き方の見直しや転職も選択肢の一つとして持つ
- 子供の成長に合わせて柔軟にスケジュールを調整する
- 親が笑顔でいることが子供にとっても大切
- 短い時間でも子供の話をしっかり聞く意識を持つ
- 周囲のサポートを活用し一人で抱え込まない
- 今しかない小学生時代を前向きに捉える
