主婦としてパートに出ても、子どもの塾代で収入のほとんどが消えてしまうと悩んでいませんか。
子どもの将来を思えばこその出費ですが、塾代が家計圧迫の大きな原因となり、「毎月の支払いが本当にきつい」「このままでは塾代はもったいないのでは」と感じる方も多いはずです。
また、「みんな塾代はどうしてるのだろう?」と、他の家庭の状況が気になってしまうこともあるでしょう。
この記事では、主婦のパート収入と塾代のバランスに悩むあなたへ向けて、家計の負担を軽くするための具体的な方法を、専門的な視点から分かりやすく解説します。
記事のポイント
- パート代が塾代で消える家計の現状とその原因
- 塾代や生活費の負担を具体的に減らすための節約術
- 働き損にならないための収入の壁との上手な向き合い方
- 後悔しないための塾選びやオンライン学習の活用法
目次
主婦のパート代が塾代で消える?家計圧迫の現状
- 塾代が家計圧迫する原因とは?
- 「塾代がきつい」と感じる家庭は多い
- みんな塾代どうしてる?学年別の平均額
- パート収入の壁と塾代の関係性
- やってはいけないNGな節約方法

働いても働いても手元に残らないから、ホントしんどいよね。
塾代が家計圧迫する原因とは?
塾代が家計を圧迫する主な原因は、子どもの成長と共に費用が増加する構造と、授業料以外にかかる想定外の出費にあります。
多くの場合、子どもの学年が上がるにつれて、学習内容は専門的になり、特に受験期には受講科目数や特別講習が増えるため、費用は格段に上昇する傾向があります。
例えば、小学生の頃は負担が少なくても、高校受験を控える中学生や、大学受験を目前にした高校生になると、年間の費用は大きく跳ね上がります。
また、月々の授業料だけを見て計画を立てていると、後から追加される費用に驚くことも少なくありません。
夏期講習や冬期講習、受験直前の集中講座、教材費、模擬試験代などが次々と必要になります。
さらに、塾への交通費や、長時間滞在する場合の軽食代といった、細かな出費も積み重なると大きな金額になります。
このように、子どもの人数や年齢、受験の有無によって費用が大きく変動し、見えにくい追加費用も発生するため、気づいたときにはパート代がすべて塾代に消えてしまうという状況に陥りやすいのです。
「塾代がきつい」と感じる家庭は多い
「塾代がきつい」と感じるのは、決してあなただけの悩みではありません。
多くの家庭が、子どもの教育費、特に塾代の負担の大きさに頭を悩ませています。
頑張ってパートで働いた収入が、そのまま子どもの塾代に充てられることで、家計に余裕が生まれず、精神的な負担を感じてしまう主婦は少なくありません。
子どもの将来のためと分かってはいても、労働の対価が手元に残らない状況は、働く意欲を削いでしまう可能性もあります。
特に、子どもの年齢が上がるにつれて塾代が高騰する現実があります。
それまでのパート収入では足りなくなり、勤務時間を増やしたり、より時給の高い仕事を探したりする必要に迫られるケースも見られます。
中学受験や大学受験など、特定のタイミングで費用が急増することから、多くの家庭で塾代が共通の悩みとなっているのが実情です。
このため、家計の状況を冷静に把握し、無理のない範囲で教育費を捻出するための工夫が、多くの家庭にとって喫緊の課題となっています。
みんな塾代どうしてる?学年別の平均額
他の家庭がどれくらい塾代をかけているのかは、気になるポイントです。
文部科学省が実施した「令和3年度子供の学習費調査」によると、塾代を含む学校外活動費は、学校種別や学年によって大きく異なることが分かります。
以下に、公立・私立別の学習塾費の年間平均額をまとめました。ご自身の家庭の状況と比較する際の参考にしてください。
学校種別 | 学年 | 学習塾費(年間平均額) |
---|---|---|
公立 | 小学生 | 81,158円 |
中学生 | 250,196円 | |
高校生 | 120,397円 | |
私立 | 小学生 | 273,629円 |
中学生 | 175,435円 | |
高校生 | 171,149円 |
この表から、特に公立中学校では学年が上がるにつれて費用が増加し、中学3年生では年間35万円を超えるなど、受験を意識した支出が多くなる傾向が見られます。
一方で、高校生になると大学進学以外の進路を選ぶ生徒も増えるため、平均額は中学生よりも下がる傾向にあります。
ただし、これらはあくまで平均値です。
有名私立中学の受験を目指す場合や、医歯薬系の大学受験を専門とする塾に通う場合は、年間100万円を超えることも珍しくありません。
ご家庭の教育方針とお子さんの進路希望に合わせて、これらの平均額を一つの目安として捉えることが大切です。
パート収入の壁と塾代の関係性
主婦がパートで働く際、しばしば意識されるのが「年収の壁」です。
この収入の壁が、塾代を捻出する上での大きな制約となる場合があります。
年収の壁とは、ある一定の収入額を超えると、税金や社会保険料の負担が発生し、かえって世帯全体の手取りが減ってしまう現象を指します。
代表的な壁には、所得税がかかり始める「103万円の壁」や、社会保険への加入義務が生じる「106万円の壁」「130万円の壁」などがあります。
例えば、夫の扶養に入り、税金や社会保険料の負担を抑えながら働こうとすると、月々の収入には上限が生まれます。
仮に月収8万円台で働いている場合、年間の収入は103万円以内に収まりますが、学年が上がって高額になった塾代を支払うと、パート代のほとんどが消えてしまうという事態になりがちです。
さらに、勤務先の制度によっては、妻の収入が一定額を超えると夫の会社から支給される「家族手当」が対象外になるケースもあります。
収入を増やしたいのに、手取りが減ったり手当がなくなったりする「働き損」を恐れて、思うように働けないジレンマを抱える主婦は少なくないのです。
このように、扶養の範囲内で働くという選択が、高騰する塾代との間で大きな板挟みを生む一因となっています。
やってはいけないNGな節約方法
塾代の負担を軽減しようとするあまり、誤った方法に手を出してしまうと、かえって家庭内に問題を引き起こす可能性があります。
ここでは、塾代に困っても避けるべきNG行為を解説します。
無理な節約の強要
第一に、家族に無理な節約を強いることは避けるべきです。
食費を切り詰めるために極端に質素な食事にしたり、真夏や真冬にエアコンの使用を厳しく制限したりすると、家族の健康を損なうだけでなく、家庭内の雰囲気を悪くしてしまいます。
節約は家族の協力があってこそ成り立つものですが、それはあくまで快適な生活を維持できる範囲内で行うことが前提です。
家族に内緒で貯金や保険に手をつける
第二に、パートナーに内緒で貯金を切り崩したり、学資保険を解約したりする行為は絶対にやめましょう。
家計が苦しいからといって、将来のために蓄えてきた大切なお金に黙って手をつけることは、夫婦間の信頼関係を根底から揺るがす行為です。
特に学資保険は、満期を迎える前に解約すると、支払った保険料の総額よりも受け取れる金額が少なくなる「元本割れ」を起こす可能性が高いです。
一時的に現金が手に入っても、長期的には損をしてしまいます。
どうしても貯蓄や保険に頼らざるを得ない場合は、必ず家族で正直に話し合い、合意の上で判断することが不可欠です。
主婦がパートと塾代の悩みを解決する5つの方法
- 塾代がもったいないと感じた時の見直し方
- 家計の見直しで支出を抑える3つのコツ
- 塾の費用を抑えるための具体的な方法
- オンライン学習や地域の支援を活用する
- 扶養を外れて収入を増やす選択肢

働き方を変えるとか、具体的な方法が載ってるならじっくり読みたいかも。
塾代がもったいないと感じた時の見直し方
高額な塾代を払いながらも成果が見えなかったり、子どもが乗り気でなかったりすると、「塾代がもったいない」と感じてしまうことがあります。
そう感じたときは、塾に通う目的そのものを見直す良い機会かもしれません。
まずは、なぜ塾に通わせているのか、その目的を再確認しましょう。
「成績を上げたい」「特定の科目の苦手意識を克服したい」「受験対策をしたい」など、目的は家庭によって様々です。
その目的が、現在の塾のカリキュラムや指導方針と合致しているかを確認します。
次に、子ども自身の学習意欲や塾との相性を冷静に観察することも大切です。
評判の良い塾であっても、お子さんに合わなければ効果は期待できません。
体験授業などを利用して、授業の雰囲気や講師との相性を確かめるのも一つの方法です。
もし、塾の授業内容を家庭で十分に補える、あるいは子どもが自学自習で対応できていると感じる場合は、通塾の必要性自体を問い直す勇気も必要です。
家庭学習を強化することで、塾に通う回数を減らしたり、塾そのものをやめたりしても、学力を維持・向上させることは十分に可能です。
家計の見直しで支出を抑える3つのコツ
塾代を直接節約することが難しい場合でも、家計全体の支出を見直すことで、教育費に回せるお金を生み出すことができます。
ここでは、すぐに取り組める3つの見直しポイントを解説します。
食費
食費は、工夫次第で効果的に節約できる項目です。
まずは、毎月の食費の予算を決め、その範囲内でやりくりすることを意識します。
特売日を狙ってまとめ買いをしたり、コンビニでの買い物や外食の頻度を減らして自炊中心の生活に切り替えたりするだけでも、支出は大きく変わります。
作り置きや下味冷凍などを活用して、食材を無駄なく使い切ることも節約につながります。
光熱費
光熱費の節約は、日々の小さな習慣の積み重ねが鍵となります。
誰もいない部屋の電気やテレビをこまめに消す、エアコンの設定温度を夏は1℃高く、冬は1℃低く設定する、お風呂のお湯は追い焚きせず、家族が時間を空けずに入るようにするなど、できることから始めましょう。
また、電力会社やガス会社のプランを見直し、ご自身の家庭の利用状況に合ったものに変更することで、固定費を削減できる可能性もあります。
保険料
生命保険や医療保険など、毎月固定で支払っている保険料の見直しは、大きな節約効果が期待できるポイントです。
加入してから何年も見直しをしていない場合、現在の家庭の状況に合っていない過剰な保障にお金を払っている可能性があります。
ただし、保険の内容は複雑で専門的な知識が必要なため、自分だけで判断するのは難しいかもしれません。
そのような場合は、保険相談窓口やファイナンシャル・プランナーといった専門家に相談し、第三者の視点からアドバイスをもらうことをおすすめします。
塾の費用を抑えるための具体的な方法
塾にかかる費用そのものを抑えることも、家計の負担を減らすための有効な手段です。
現在の塾にこだわりすぎず、よりコストパフォーマンスの高い選択肢を検討してみましょう。
一つの方法は、授業の回数や科目を見直すことです。
例えば、得意科目は家庭学習に切り替え、苦手科目だけに絞って受講することで、費用を削減できます。
週2回を週1回に減らすだけでも、月謝は大きく変わります。
また、塾の指導形式を変えることも有効です。
一般的に、講師1人に対して生徒1人の個別指導は費用が高くなる傾向があります。
もしお子さんが集団での学習に抵抗がないのであれば、集団指導塾に切り替えることで、授業料を大幅に抑えることが可能です。
さらに、現在通っている塾よりも授業料が安い塾へ「転塾」するのも思い切った一手です。
塾によって料金設定は千差万別であり、同じような内容でも費用が大きく異なる場合があります。
体験授業などを活用して、費用と教育の質のバランスが取れた塾を探してみてください。
ただし、転塾はお子さんにとって環境の変化というストレスも伴うため、本人の意思を尊重しながら慎重に検討することが大切です。
オンライン学習や地域の支援を活用する
近年、塾の代替として注目されているのが、オンライン学習サービスや地域の無料学習支援です。
これらの選択肢を上手に活用することで、費用を抑えながら質の高い学習機会を確保できます。
オンライン学習サービス
オンライン学習は、校舎を持たないため、一般的な通塾型の塾に比べて費用が安価なケースが多く見られます。
月額数千円から利用できるサービスも少なくありません。
自宅で受講できるため、塾への交通費や移動時間がかからない点も大きなメリットです。
録画された映像授業を視聴するタイプや、リアルタイムで講師と双方向のやり取りができるオンライン家庭教師など、様々な形式があるため、お子さんの学習スタイルに合ったものを選べます。
地域の学習支援や補助金
お住まいの自治体によっては、経済的な理由で塾に通うことが難しい家庭を対象とした、無料または安価な学習支援事業を実施している場合があります。
例えば、大学生ボランティアが宿題のサポートや学習指導を行う「無料学習塾」などがこれにあたります。
さらに、塾代そのものを補助してくれる助成金制度を設けている自治体も存在します。
例えば、大阪市の「習い事・塾代助成事業」や福岡市の「子ども習い事応援事業」などは、所得などの条件を満たす家庭に対して、塾や習い事の費用の一部を支給する制度です。
これらの情報は、自治体のホームページや広報誌、学校から配布されるプリントなどで確認できます。
利用できる制度がないか、一度調べてみる価値は十分にあります。
扶養を外れて収入を増やす選択肢
前述の通り、パート収入を扶養内に抑えることが、かえって家計を苦しくしているケースもあります。
塾代の負担が大きく、節約だけでは追いつかない場合は、思い切って扶養から外れて働くという選択肢を検討する価値があります。
扶養から外れて社会保険に加入し、年収150万円以上を目指して働くことで、社会保険料などの負担を差し引いても、世帯全体の手取り収入を大きく増やせる可能性があります。
手取りが増えれば、塾代の負担が軽減されるだけでなく、将来のための貯蓄や老後資金の準備にもお金を回せるようになります。
もちろん、社会保険に加入することにはデメリットだけではありません。
将来受け取れる年金額が増えたり、病気やケガで仕事を休んだ際に傷病手当金が支給されたりするなど、保障が手厚くなるというメリットもあります。
また、税金を納めることで、iDeCo(個人型確定拠出年金)やふるさと納税といった、税金の控除を受けられる制度を活用できるようになるのも魅力です。
勤務時間を増やすことは、家事や育児との両立という新たな課題も生みますが、子どもの教育費がかさむ期間は限られています。
長期的な視点で家計全体のメリットを考え、家族とよく相談した上で、働き方を見直してみてはいかがでしょうか。
主婦がパートと塾代で悩んだ時の考え方
この記事では、主婦のパート代が塾代で消えてしまうという悩みについて、その原因から具体的な解決策までを多角的に解説しました。
最後に、重要なポイントを箇条書きでまとめます。
ま と め
- 塾代が家計を圧迫するのは子どもの成長と共に費用が増えるため
- 授業料以外にも講習費や教材費など追加費用がかかることを認識する
- 塾代の負担に悩む家庭は多く決して特別なことではない
- まずは学年別の平均的な塾代を把握し現状と比較する
- パートの年収の壁が塾代捻出の足かせになる場合がある
- 家族に無理を強いる過度な節約は避ける
- パートナーに内緒で貯蓄や学資保険に手を出すのはNG
- 塾代がもったいないと感じたら通塾の目的を再確認する
- 家計の見直しは食費・光熱費・保険料の3点が基本
- 塾の授業回数や科目を減らすことで費用を削減できる
- 個別指導から集団指導への切り替えも有効な手段
- オンライン学習は通塾より費用を抑えられることが多い
- 自治体の塾代助成金や無料学習支援制度も調べる
- 扶養を外れて働き収入を増やすことも長期的な選択肢の一つ
- 社会保険加入は将来の年金が増えるなどのメリットもある